私が指導している方法の特徴は、外国語をネイティブ「並み」に上手になるための方法論ではなく、英語をネイティブスピーカーそのものとして、つまり母国語として成人してから使えるようにするための方法論です。ネイティブスピーカーという言葉はあいまいな言葉ですが、簡単にいうと、「文法ルールなどを暗記することなく、自然にある言語を習得した人たち」のことをいいます。私たちが日本語を文法ルールを学ばずに学んだのと同様です。では、どうすればいいか?前述しているように、これはすごく単純で日本語の神経ネットワークを利用して英語を学ばなければいいだけです。日本語という言語を学習するにあたっての神経ネットワークのクリティカルエイジは終わっていても、まだ英語についてはネイティブスピーカーとして学んでないわけです。ということは、脳の物理レベルでは本来、日本語のネイティブスピーカーは、英語に対してのクリティカルエイジはないはずです。ただ、これは人類のこれまでの進化の過程の中での遺伝的な要因だと思いますが、おそらく人類は過去にバイリンガル、トリリンガルである必要性がなかったので、一つの言語を学ぶとクリティカルエイジが働いてしまうように自動的になってきているのでしょう。ただし、これは克服できることが、もともと私が研究していた神経ネットワークの数理モデルから予測され、実際に機能脳科学的な知見からそういった訓練法をいろいろと試行錯誤してきた結果、母国語のネットワークを維持したまま、新たに別の言語のネイティブスピーカーとしてのネットワークも構築可能なことが分かったのです。つまり、日本語のネットワークを維持したまま、英語のネットワークを新たにつくれることが分かったのです。